よくデザインされたツール

こんばんは、ミツヲです。

いろいろと不満の多かった協力隊時代でしたが、
一方で、ジオパークに関わる多くのことを吸収できた時期でもありました。
今携わっているジオパーク活動の土台を形づくっているのは、間違いなくこの2年間です。

ジオパークは他に類を見ない制度だと思います。
世界遺産もジオパークも同じユネスコの登録制度ですが、
ジオパークは世界遺産よりもよく考えてデザインされていると思います。
ジオパークが特に重視しているのが持続可能性です。
持続可能性をつくりだす3つの軸「教育」「保全」「ジオツーリズム(地域振興)」があり、
2軸を1軸が支えるような構造になっているので、
どれか1軸が欠ければ全体はバランスを崩してしまいます。
そして、ジオパーク同士がお互いの活動に貢献しつつネットワークを強くし、
「ジオパーク」というブランドを確固たるものにしていく。
そういうところにも持続可能性を追求する姿勢が見えます。

持続可能性と共に大切にされているのが「人」だと思います。
『ジオパークは人である』と言われるように、
ジオパークは「人」がいなければ成り立ちません。
その地域が「ジオパーク」になったその先、
どのような地域を目指そうとしているのか、明確なビジョンを持っている地域だけが
「ジオパーク」を名乗ることが許されます。
「ジオパーク」になることが目的の地域は「ジオパーク」を名乗ることが
できません。

「ジオパーク」を、柵で囲われた公園のようなものだと思う方も
いるでしょうが、実はそれだけでなく、「ジオパーク」は、
そのブランドを利用して地域をつくっていくツールだと
言い換えることができると思います。

かたちのあるデザイン・かたちのないデザイン

転機

こんばんは、ミツヲです。

私が応募した遊佐町地域おこし協力隊のミッションは
自治体へのジオパーク普及でした。
ただ、ジオパークが何なのか知っていたわけではありません。
以前携わっていた自然教育に近い仕事だろう、という程度の認識でした。
生きていくために選んだ新しい仕事でしかなかったので、
それで良かったのだと思います。
しかし、協力隊の任期を終える時には次の仕事を見つけていなければならない、
という危機感だけは強く持っていて、着任後すぐにその準備をはじめました。
左手が不自由になってしまったので、
普通の仕事はもうできないだろうとも思っていました。
ただ、この時は自分で起業しようという気持ちがあったわけでは
ありませんでした。

そうして次の仕事を漠然と探し始め、
ジオパークのガイド養成講座を受けることになりました。
ジオパークが何なのか全く解っていなかったわけですから、
それを知るためにも丁度良い機会だったというわけです。
そして、その養成講座で先程のビッグネームの話に結びつくわけです。

その後、協力隊の仕事は2年で幕を引くことになります。
ジオパークガイドとして報酬をもらいながら協力隊の仕事も続けていくのは、
町の協力隊の制度的には難しかったようで、
プロのジオパークガイドとして活動を本格的に始めたかった私は
協力隊を途中で辞めることを考え始めました。
そうこうしているうちに町との折り合いもつかなくなり、
契約が打ち切られることになりました。
隊員の定住を図ることが制度のねらいであるにもかかわらず、
勤務中はその準備をさせてもらえないという大きな矛盾が
協力隊制度にはあると思っています。

ここは男鹿半島・大潟ジオパーク

こんばんは、ミツヲです。
2015年6月、私は縁あってこの山形県庄内地方にやってきました。

ただ、その縁は実は20年前に始まったものでした。
1997年1月6日放送のドキュメンタリー番組、NHK『生き物地球紀行』で取り上げられていた
清流・牛渡川に私はすっかり魅了されてしまったのです。
牛渡川は百名山・鳥海山の麓を流れる小さな川で、様々な貴重な生き物が生息しています。
番組の中で特に印象的だったのは、水面に白い花を咲かせるバイカモと透き通る川の水でした。
幼い頃から、川といえば埼玉の荒川を流れる濁った水のイメージが強かったので、
水中から撮影された透き通る水の映像は、私の心を一瞬で持っていってしまいました。

その時に感じた「いつか行ってみたい」という気持ちが私の記憶の中にずっと残っていました。
そして、木工の仕事で左手に大怪我を負い、病床で次の仕事を探していた私の意識を遊佐町に運んでいきました。
2014年の終わり頃、私は遊佐町地域おこし協力隊の求人情報を見つけたのです。

とても透き通っているので、水がない様にも見える

ビッグネーム

こんにちは、ミツヲです。

庄内には魅力がたくさんあります。
食べ物も風景も文化も人も…

『でも、チラシに名前を載せて人を連れてくることができるのは「鳥海山」だけ』

3年前、ジオパークのガイド養成講座に出席していた時、同期の仲間から言われた言葉です。
その人は庄内に生まれ、登山ガイドとして活動しながら地域の観光にも深く関わっている人でした。

このフレーズが、私が起業を意識し始めた最初のきっかけでした。
「鳥海山」以外にも、核となるネームバリューのある場所・ものをつくりたい。

これが始まりです。

秋田県羽後町から見る鳥海山

手づくり!サイクルスタンド

こんばんは ミツヲです。

サイクリングの途中で休憩する時、バイクをどのようにしてますか?

  • 木や壁に立てかける
  • 横倒しにする
  • 自分で持ってる など

いろいろあると思いますが、サイクルスタンドにかけることもできます。
そして、このサイクルスタンドは意外と簡単につくることができるのです。

身近なホームセンターで2×4材とブラケットを買ってくれば、既製品(完成品)の半分の経費でつくることができます。

より丈夫なものにするために、防腐剤を塗ったり足の先に金具を付けたりすることもあるようですが、今回はしないことにしました。
因みに、このスタンドは同じ高さのものを2つ並べてコンパネをのせると作業台にすることもできます(作業面が少し高いですが)。

イベント報告▷2/28『登山が楽になる安心技術講習会』

こんにちは、ミツヲです。
遅くなってしまいましたが、2月28日(木)に弊社主催で開催した
『登山が楽になる安心技術講習会』の報告を掲載します。

机上で話を聴くだけでなく、体を動かしたり、
心拍数を図って実験してみたりして、学びを深める場面もありました。
後ろから眺めていて、皆さんが楽しんでいる様子がよくわかりました。

参加された方からいただいたアンケートには、『満足したこと』について
以下のように書かれていました。
次回の企画の参考にさせていただきます。ありがとうございました。

  • 講師の方の職歴に裏付けされた知識を、登山に役立つノウハウとして教えていただけた
  • 今までの経験から解ってはいた事を、理論的に話していただけて、納得しながら理解することができた
  • 体の仕組みや今後のトレーニングなど役に立つ内容盛りだくさんだった
  • 不確かだったことの正解をしっかり確認できた
  • 楽に登るコツがわかった
  • 理論的なところが、私にはぴったりだった
  • 実用的な知識を具体的に教えていただいた

一方で、駐車場やトイレのこと、情報のフォローアップなど、
改善のご指摘もたくさんいただきました。
少しずつですが、より満足していただける内容に近づけていくつもりです。
講習会の規模について、定員は30名でしたが、駐車場や会場の広さから
今回参加された15名程度が限界であることがわかりました。
次回はもう少し少人数制で開催する予定です。

今後も同じ内容で、或いはより深掘りした内容で、開催したいと考えておりますので、
今回参加された方もされなかった方も次回をお楽しみに!

講師の熊谷先生と話の内容(目次)
聴くだけでなく、心拍数を計ってみたり
空気椅子してみたり
歩行練習をしてみたり
温かいお茶と参考書コーナーもありました
講習終了後は、ファーストエイドキットの質問がしばらく続きました

冬山ガイド用ザックを探して

こんばんは、ミツヲです。
冬山ガイド用にスコップ,プローブ,ピッケル,スノーソー,スノーシュー,ストックを
つけることができるザックを暫くのあいだ探していました。

そして、その候補の1つとして『The 3rd eye CHAKRA #001』を見つけました。
容量は40Lと60L、色はブラックとホワイト、ブラウンがありますが、
ガイドとしてお客様の荷物を入れることを考えて60Lのものを選択しました。

とてもシンプルなつくりをしているザックですが、
主気室と前面の間に「クイックアクセス・ポケット」と呼ばれる空間がつくられていて、
スコップ,プローブ,スノーソーを収められるようになっています。
ピッケルは細引きを取り付けて側面に固定。
スノーシューとストックもなんとかなりそう。

メーカーのホームページ( http://t3ec.net/products/backpack/ )を見ると、
「ミニマルは正義、シンプルは美」
ヒマラヤに育まれたT3ECのデザイン哲学を基に、
リッド(雨蓋)式+トップロード+1気室という、
山岳用バッグの原点的な構造を踏襲しながら、
オールラウンドな用途と苛酷な使用環境に最適化するべく
独自機能を付加したのが、
このTHE BACKPACK #001です。
” と。

このザックで、明後日からの登山ガイド検定に挑みます。

参加者募集中『登山が楽になる安心技術講習会(要申込)』

山の専門家をお呼びして講習会を開催します。
登山初心者の方,登山に興味がある方,楽に登山がしたいと思っている方向けのお話です。
   ◆   ◆   ◆
日時:2019年2月28日(木)18:15開始(18:00開場)21:00終了
場所:YaH株式会社(山形県酒田市新橋二丁目26番地の20 LIGHTHOUSE 2階 大会議室)

対象:
・登山初心者
・登山に関心がある方
・楽に登山がしたいと思う方
・登山医学に関心がある方
・トレイルランに関心がある方 など
定員:30名

参加費:1,300円(当日支払い)
申込方法:以下のフォームに入力してください
https://form.run/@rakuninaru0228

講師:熊谷 久美子 氏
講師プロフィール:
登山歴14年。登山以外にも日本山岳耐久レースなど全国のトレイルランレースに出場。地元秋田県での大会開催の夢を仲間と実現し、昨年は第五回目を終えた。
看護師として、総合病院で救急や整形領域、がん医療に携わる一方で、四年前から本格的に「登山医学」を学び始める。
多くの山岳レースや国際アドベンチャーレースの救護に関わり、自らの遭難経験も経て、山岳事故を防ぐため活動を広げている。
「登山中のセルフケア」「ラクラク登山と安全下山方法」を多くの 登山者にわかりやすく伝えることがライフワーク。
昨年は、北アルプスのとある山小屋で勤務。

主催:YaH株式会社( http://xn--yah-073b555nxxe3tshns573bdq5aim4a.jp/

PCJC2018に参加してきました!②

【PCJC2018の目的】

パーマカルチャー・センター・ジャパンの設楽代表が、PCJC2018のオープニングとカンファレンスの冒頭でこの全国会議の目的について語ってくださいました。

それは、
①パーマカルチャー東アジア地域にネットワークはない。そして、日本にもない。日本各地でパーマカルチャーの活動を続けているPDCの卒業生たちがいるが、それぞれのグループを結ぶ関係性をつくらなければならない,
②ビル・モリソン亡き後、パーマカルチャーの考え方が、古く陳腐なものにならないようにするためには、それを継ぐ者たちが、彼の目指したものを共有し、持てる力の範囲内で新しいパーマカルチャーを生み出し、より質の高いものにしなければならない,
③持続可能な社会・暮らし・地球をつくっていく時、パーマカルチャーに何ができるのか、答えはまだ出ていない。パーマカルチャーに関わる人たちが大勢で考えながらパーマカルチャーの質を高め、一つ一つ実体化していく。そういう意識をみんなで共有する必要がある,
以上の三つに取り組むためのプラットホームをつくりたい。組織ではなく、みんなが乗っかれる場をつくりたい。
これが今回の全国大会の目的ということでした。

日本全体のパーマカルチャーが、各地のグループをつなぐ場をつくろうとしているのと同じように、私も庄内の,東北日本海側の,あるいは東北のネットワークがつくれないかと思っていました。岩手や福島にはパーマカルチャーの活動を長年続けている人達がいます。山形にも数人いるそうです。しかし、そういう人たちをつなぐ場づくりは進んでいないと感じています。パーマカルチャーの活動家たちは「ヒエラルキーを押し付けられることを嫌う」と設楽さんは言います。だから、必要なのは「みんなが関わり合える場づくり」です。

パーマカルチャーはYaHに対して一つの軸を示してくれるのではないか。私はそのように期待してパーマカルチャーを捉えています。緑の本には「農的」とありますが、パーマカルチャーは決して農業だけの手法ではありません。日本の先人たちを眺めてみれば、建築家もいればガーデナー,木こり,コミュニティデザイナーやアーティストもいます。全員が農業者というわけではなく、それぞれが自らの専門を切り口にしてパーマカルチャーに取り組んでいます(畑をつくったり、一部で「農」に触れている人は多いのかもしれません)。私は「旅」という切り口でパーマカルチャーを解釈してみたいと考えています。今までにはない切り口で、うまく行くかどうか手探りになると思いますが、パーマカルチャーが会社の重要な軸となって、持続可能な企業としての新しい道を照らしてくれるのではないかと期待しています。